思わず傷は深かったんだ

もう暗くなった帰り道。

カーナビにふと目をやった。

工事中の印。

それはちょうど今走っている道から、ミカド君が眠る慰霊碑に続く道。

“ああ、ミカド君の所へは行けないんだな”

そう思った時、つい彼の名を呼んだ。

また、呼んだ。

それから何度も何度も呼んだ。

そのうちに涙が流れてきた。

彼のことを思い出さない日はない。

毎日彼のことを思い出している。

ただ、今日はその工事中の印を見て、彼と通じることができなくなったような気がした。

泣いた。

声をあげて泣いていた。

幸いもう夜の道。

誰も見ていないし、たぶん誰も気がつかない。

だから、ただただ思いきり泣いた。



「あの時気づいてあげられれば…」

毎日そう後悔している。

わずかな変化を見逃していた僕だった。

その時、僕の頭の中にそれまでにはなかった言葉が浮かんだ。

「見逃していた…、つまり見殺しにした」

僕の後悔は、その言葉でより深いものになっていった。

「見殺し」

何て罪なんだろう。

たとえミカド君が許しても、僕は僕が許せないんだ。

だから涙が流れてしまうんだ。



時間が心の傷を癒やす、なんて、ウソだね。

ミカド君。

僕は君にとって、どんな飼い主だったんだろう?

謝罪の言葉が尽きないだけだ。










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この記事へのコメント

  • 寂しくなった時は一人でゆっくり散歩にでもでかけるといいですよ。
    ゆっくり歩いて小さな幸せを見つけるのはとてもいい気持ちになります。たまには息抜き!!笑
    それとお仕事お疲れ様です。
    お身体いたわり下さいね。
    2016年01月20日 18:52
  • 煌様
    コメント、ありがとうございます。
    残ったワンに癒やされています。休日にはドッグランでいっぱい遊ばせて。でも、ここにミカド君がいたらな、なんて、やっぱり思っちゃいますね。時々似ている子がいると、それだけで愛おしくなります。
    2016年01月24日 18:37

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