サンタさん

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「おや?ふてくされた顔して、どうしたんだい?」

「よっちゃんとケンカした…。」

「あの仲良しのよっちゃんと?穏やかじゃないな。どうしてだい?」

「だって、よっちゃん、サンタさんなんていないって。プレゼントはみんなおうちのお父さんとが買ってきてるって。」

「それでケンカしたのか。ハハハ。」

「笑わないでよ。サンタさん、いるもん!」

「ああ、そうだね。悪かった。ごめんね。」

「ねえ、サンタさん、いるよね?いるんでしょ?お父さんが買ってるんじゃないよね?」

「う~ん、そうだなあ。君も正しいし、よっちゃんも正しいんだけど。」

「なにそれ?わからないよ。どっちなの?」

「サンタさんはね、見えないんだよ。絵とかテレビとかでは出てるけど、あれ、サンタさんがこうだったらいいなあって姿なんだよ。」

「えっ?サンタさんは、赤い服と帽子で、白いおひげじゃないの?」

「ああ、だってだれも見たことないんだ。だけど、あのサンタさんって、優しくて頼もしいって感じだろ?」

「うん…。」

「そんな人だったらいいなあっていうのが、あの姿になったんだ。」

「だけど、それじゃあ、よっちゃんが正しいの?」

「いやいや、だれも見たことないんだから、そう思っちゃうだけさ。」

「だったら、サンタさんってどういう格好してるの?」

「お父さんも見たことないからなあ。だけど、サンタさんとは心の中でお話ししてるよ。」

「えっ?お父さん、サンタさんとお話しできるの?すごい!」

「君だって時々サンタさんとお話ししてるんだけどなあ。」

「そんなこと、一度もないよ!」

「お父さんは、君がいい子にしてるってサンタさんとお話しして、プレゼントの相談をしてるんだ。」

「そうなの?」

「そうだよ。君だって、友だちが困ってるなあ、あの子は優しくていい子だなあ、そんなふうに思った友だちは、優しくしたり、何かしてあげたくなるだろ?」

「うん。よっちゃんにも、みっちゃんにも、たかくんにだってそう思うことがあるよ。」

「ほら、それがサンタさんと心の中でお話ししてる時なんだよ。その心の中の声がなかなかサンタさんとは気がつかないんだけどね。」

「えっ?じゃあ、誰かに優しくしようって時は、サンタさんが教えてくれてるの?」

「そう。だから、もっともっと心の耳をすませて、サンタさんの声をいっぱい聞けるようにならなくっちゃね。」

「ふうん、そうなんだ。僕もサンタさんの声が越えるように、がんばらなくっちゃ!」

「そうだね。おや?ほら、君のかわいい妹が泣いているぞ?」

「あっ!ほんとだ!きっとミルクがほしいんだよ。ぼく、お母さんを手伝って、ミルクあげてくるね。」

「ほらほら。今、きっとサンタさんの声が聞こえたんじゃないのかな?」

「あれ?そうかな?うん!きっとそうだね。」

「かわいいサンタさん。がんばっておいで。」











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