もう1人の子ネコのおはなし ~ つぶやきシリーズ ~

皆さん、こんばんは。

さあ、復帰後、初出勤!
でしたが…、正月三が日が明けて翌日はお休みをとっている職員ばかり。
いるのは、当番の職員と部活を開始した顧問だけ。
生徒も部活の生徒だけで、校舎には1人も入ってこない…。
時には職員室に、ポツ~ン…。

孤独が怖い!

6日・水曜日からが本格的な始まりですから、凶は意気込んで出かけた割には空回りしたような気分でした。
まあ、あまり全開で始まるよりはいいかも…。

ども。
「私からも、明けましておめでとう!」
ヒナちゃんです。

画像


~ もう1人の子ネコのおはなし ~

はぁ、はぁ、はぁ…!
お腹がすいたよ。
もう歩けないよ。
ああ、体のあちこちがかゆい!
何だよ、この小さくてピョンピョンはねる虫は?
僕の体のあちこちにいるみたいで、かゆくてたまらないよ。

ここ?
そう、ここだ。
この「じんじゃ」ってところの、あそこに僕らは捨てられたんだ。
まだ、弟や妹はいるかなぁ?
ぼく1人で勝手にあいつらを置き去りにしてきちゃった。
バカだなぁ、ぼくがお兄ちゃんなんだから、ぼくがあいつらを守ってあげなくちゃいけなかったのに!
バカだなぁ、ほんとにぼくってバカだ!

黒ネコのおじさんのいうことなんて、聞かなきゃよかった。
「生きていたいなら、おれについてこい!」
なんて、かっこいいこと言ってたけど、何かをしてくれたわけじゃない。
ただ、ついていって教えてもらったことは、
「自分で食べるものをつかまえろ!」
それだけだったじゃないか。
野ネズミをつかまえた時の黒ネコのおじさん、かっこよかったよ。
でも…、でも、つかまえた野ネズミをぼくに分けてくれたりはしなかった。
「自分のものは自分でつかまえな。」
冷たい目をして、そう言うだけだった。
ぼくも一生懸命に野ネズミを追いかけたけど、つかまえられなかった。
無理だよ、ぼく、まだ小さいんだから。

しばらく黒ネコのおじさんについていったけど、そのうち、お腹がすいて速く動けなくなったぼくを置いて、どんどん先に行っちゃったんだ。
ぼく、ひとりぼっちになったんだ。
その時は、もう、ぼく、どこにいるのかわからなくて…。

あの頃は、木の実もあった。
虫もいた。
だから、それを食べて何とか生きてこれたんだ。
野ネズミをつかまえるのだって、がんばってみたけれど、一度だってつかまえられなかった。
そして、もう寒くなってきたら、木の実も虫も見つからなくなった。
食べられるものがなくなってきたんだ。
ああ、あれからどれくらい食べていないんだろう?
フラフラしてきて、気がついたら、ここにもどっていたんだ。

弟や妹、まだいるかなぁ?
あの箱はまだあるのかなぁ?

「じんじゃ」の、あの箱があったところについた。
だけど…、箱はなかった。
あたりをきょろきょろさがしたけど、弟や妹がいる気配もないや。
匂いもしない。
あいつら、どうしているんだろう?
おうちの人がもどってきて、帰ったのかなあ?
それとも、ぼくと同じようにどこかでお腹をすかせているのかなあ?
会いたいなあ!
あやまりたいなあ!
弟に、妹に、
「ごめんね。お兄ちゃんなのに、お前たちのそばにいてあげなくて。」
そう言って、あやまりたいなあ。
バカだったなあ!

ぼく、死んじゃうのかな?
弟や妹を見捨てたから、神さまが怒ったのかな?

何だろう?
空から白くて冷たいものがふわふわ落ちてきた。
きれいだなあ。
でも、寒いなあ…。

お腹、すいたなあ…。

みんな、ごめんね…。
お兄ちゃんらしいことができなくて…。

ごめんね…。

眠くなってきたよ…。

こめんね…。



“ユカリ!ほら、あそこ!”
だれだろう?
「にんげん」の声だ。
足音が近づいてくる。
おうちの「にんげん」?
ううん、聞き覚えがない声だ…。
“こんなところにネコがたおれてるよ。あの子と同じくらいの大きさの。”
“お父さん、どこ?あ!ネコちゃん!”
「にんげん」の女の子の声だ。
“きっとそうよ、この子のきょうだいよ。ここでしょ?箱が置いてあったところって。”
“ああ、確かにここに箱があった。その近くにたおれてるってことは、ユキのきようだいかもな。”
“そうよ、この子、きっとこのユキのきょうだいだよ!”
ユキ?
ユキってだれのこと?
すると、女の子のうでの中に抱えられていたネコが、ぼくに声をかけたんだ。
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!わたしよ!」
その声は、妹?
妹の声だ!
「お、お前…!生きていたんだ!」
元気のない声だったけど、妹に会えたうれしさで少しだけ力が出た。
もうこのまま会えないと思っていたきょうだいと、こうしてまた会えるなんて!
「うん、この『にんげん』たちに拾われたの。助けてもらったの。わたし、『ユキ』って名前をもらったの。」
「『にんげん』に拾われた?信じるもんか!『にんげん』は、ぼくたちを捨てたんだぞ!きっと、また捨てられるに決まってる!」
「そんなことなんよ!この『にんげん』たちは信じられる!わたし、とてもかわいがってもらってる。…そう、この子、ユカリちゃんっていう『にんげん』!この子なら、お兄ちゃんの声も聞こえるわよ!」
「そんなバカな!『にんげん』にぼくらの言葉がわかるもんか!」
弱った体のぼくは、起き上がれないまま、妹の言葉に言い返していた。
すると、ふわっとぼくの体が浮き上がった。
「にんげん」に抱き上げられたんだ!
“だいぶ弱ってるな。病院に連れていこう。”
何をするつもりなんだ?
よせ!離せ!
でも、ぼくには抵抗できる力が残っていなかった。
「大丈夫!わたしたちを信じて!」
え?
この「にんげん」の女の子、ぼくに話しかけた。
「ほらね。ユカリちゃんなら、こうしておはなしできるの。」
妹がそう言ったけど、すぐにはぼくは信じられなかった。
でも、その女の子のあったかい目で見つめられていると、なんだか信じていいような気がしてきた。
そのあったかい目にほっとしたのか、ぼくはそれから寝てしまったようなんだ。



「だいぶ弱ってますね。栄養失調でかなり衰弱していますが、まあ、何とかなるでしょう。」
医者は、体の弱ったネコの診察を終えて、そうユカリたち家族に伝えました。
「よかったあ!よかったね、お父さん。」
「ああ、どんな命でも、こうして救えるとなると、ほっとするね。」
ユカリとお父さんは、安堵の表情を浮かべていました。
「で、また、以前と同じことを聞くようですが、どうします、この子ネコ。」
医者からそう言われて、お父さんはユカリの目を見ました。
ユカリの目を見れば、言いたいことがわかったからです。
「…わかったよ。しかたがない。1匹飼うのが2匹になるだけだ。あ~あ、お父さん、またお母さんに叱られるかな?」
「ありがとう!ありがとう、お父さん!よかったね、ユキちゃん。」
子ネコのユキもうれしそうに、こう言いました。
「ありがとう!ありがとう、ユカリちゃん!よかったね、お兄ちゃん!」
おやおや?2人とも同じようなことを言っていますね。
心が通い合っている証拠です。


ユカリの家族が、また1人増えました。
新しい家族の、その雄ネコは、最初のうちこそ慣れない様子でしたが、ユカリのあったかい言葉にだんだん心を開いて、しばらくすると、すっかり家族の一員になりました。
「ユキ…。」
「え?なあに?お兄ちゃん。」
「…『にんげん』って…、案外…いいヤツもいるんだな…。」
照れくさそうにそう話す兄の顔を見て、ユキはにっこり笑ってこう答えました。
「うん。『にんげん』は、信じられるわたしたちの大切な『なかま』よ!」
そう言ったユキの顔は、少し誇らしげでした。






ノラネコの生態がよく分からないし、ネコ自体飼ったことがないので、一番上の子ネコのおはなしを書くことをためらっていました。
でも、なんだかやっぱり放っておけなくて。
おかしいですよね。
自分で作ったおはなしなのに、何だかそばで生きているような妙な感覚があって、
このままじゃいけない!
なんとかしてあげなければ!

なんて思っちゃうんです。
あくまでも創作の世界。
その創作の世界にどっぷりはまっちゃっている涅でした~!


ユキの最後の言葉

「にんげん」は、信じられるわたしたちの「なかま」

すべての小さな生き物に、そう思ってもらえるように、これから僕たちは努力し続けていきたいですね。


それでは、明日が皆さんにとって心あたたまる1日でありますように。


おやすみなさい。











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この記事へのコメント

  • めぐたん

    初出勤お疲れ様です。
    どうでしたか??
    こちらも部活動の顧問の先生がいるぐらいで校内はとても静かでしたよ~
    私にとっても良い休息になりましたが(笑)
    始業式が始まると一気に忙しくなりますよ~
    お互い頑張りましょう!
    2010年01月05日 05:53
  • トヨママです

    ん・もうぅ・・・新年早々・・泣かせてくれる~(._.)
    小さな命には、今ものすごぉ~く敏感になっている私・・・(笑)
    とにかく、よかったぁ~❤
    ユキちゃんと共に、元気に育ってほしいなぁ~?・・・って、すっかり入り込んでしまいましたよ・・・涅worldにッ。。。(^_-)
    2010年01月05日 09:28
  • めぐたん様>
    コメント、ありがとうございます。
    始業式が待ち遠しいです。といっても明日ですけどね。どんな笑顔が待っているか、それを思うだけでとてもワクワクしていますよ。
    2010年01月05日 10:56
  • トヨママ様>
    コメント、ありがとうございます。
    ずっと気になっていたんですよ。もう1人の子ネコ。なんとか無事にユカリちゃんのところに預けることができました。
    ぼくの中では、今、とっても笑顔いっぱいの暮らしをしている子ネコたちです。
    2010年01月05日 10:58
  • o

    良かった!良かった!お兄ちゃんも一緒に暮らせて♪
    気になって、気になって仕方なかった涅さんの姿が目に浮かぶようです
    お仕事頑張ってくださいネ
    最初は無理をせず、ゆっくり体を慣らしてください♪
    2010年01月05日 12:47
  • oriver様>
    コメント、ありがとうございます。
    ええ、これですっきりして仕事に向かえそうです。この子ネコのことが気になっていたので、一件落着です。
    さて、しばらくは仕事で書けそうにないつぶやき。でも、耳を傾けていくことは忘れないようにしますね。
    2010年01月05日 12:52
  • dragon pearl

    あけましておめでとうございます。
    命の重さ大切さ、感動的なお話に共感しています。昨年中は色々とお世話になりました。ありがとうございます。今年もしろとぐんを中心にブログを更新していきたいと思っていますので宜しくお願いします。
    2010年01月05日 15:24
  • dragon pearl様>
    コメント、ありがとうございます。
    そして、新年、明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。
    実は子ネコのおはなしを書く時って、しろちゃんとぐんちゃんの表情が浮かんでくるんです。あのかわいい子ネコの姿には本当に心が癒されますから。
    また、少しずつ作品を書いていきたいと思います。
    2010年01月05日 19:38

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