風と大地と大空と  ~つぶやきシリーズ~

皆さん、こんにちは。

今夜は少し用事がありますので、今日は早めの更新です。
ども。昨日の川の土手で見つけた、可憐な花です。

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風と大地と大空と

そよそよと吹いている風さん。
どっしり力強い大地のおじさん。
どこまでも続く青空さん。
ヒナちゃんとムサシ君、ミカド君たちがやってきた、とある川の土手は、3ワンきょうだいには初めて見るものばかり!


お父さんからつながれていたリードを外してもらうと、気持ちよく走り出す3ワンきょうだい。
「風さん、こんなところにすてきなところがあったのね!」
ヒナちゃんは、そよ吹く風さんに話しかけました。
「そうよ、とてもいいところでしょ?空気もきれいだからねぇ、私も吹き甲斐があるよ。」
ほほえみながら風さんは、心地よい風をみんなに送っていました。
3ワンきょうだいは、その風さんの吹くの中を本当に楽しそうに遊んでいます。
「ここよりすてきなところってあるのかしら?」
「そうね、ヒナちゃんにはこういうところは初めてだから知らないでしょうけど、もっともっとすてきなところが、たくさんたくさんあるのよ。」
「ここよりもすてきなところが?!」
「ええ、もっとふかふかの草がいっぱいなところ、もっと木がたくさんあるところ、もっと水がたっぷりあるところ、あなたがみていない世界はたくさんあるのよ。」
「へぇ、わたし、そういうところも行ってみたい!」
「そうね、きっといつかお父さんが連れていってくれるわよ。その日が来るのが楽しみね。さぁ、今日は大いに遊びなさいね。」
「うん、そうするわ!」
ふだんはお散歩ぎらいのヒナちゃんも、この日はとても嬉しそうに走り回ります。

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土手に生える草や花、目の前をひらひら舞うチョウチョ、高く空を飛んでいる鳥たちも、3ワンきょうだいたちを気持ちよく迎えてくれています。
「ようこそ!楽しんでいってね!」
「今日はいろいろお話ししましょう。」


ムサシ君も気持ちよさそうに走っています。
すると、おやおや、どこからか声が聞こえますよ。
「やあ、ここは気持ちがいいかい?」
「え?だれ?どこから聞こえるの?」
「ハハハッ、下だよ。ムサシ君の足の下だよ。」
「下?」
ムサシ君はこわごわ下を見ると、なるほど、地面から声が聞こえます。
「おじさんはだぁれ?」
「ぼくかい?ぼくはこのあたりの大地。どうだい?広々としていいところだろ?足の裏で感じるぼくはどんな感じかな?」
「…あたたかい。うん、あたたかいよ!」
ムサシ君は足の裏に感じる大地のおじさんのあたたかさを、改めて実感していました。
「そうかい、それはよかった。今日はお日様も出ていて、ぼくもポカポカと気持ちがいいよ。」
ムサシ君は辺りを眺め回しながら、大地のおじさんとお話しを始めました。
「おじさんの上には、たくさんの草や花が生えているんだね。ぼくのおうちの周りとは全然違うや!」
「そうかい?そうだろうねぇ、『あすふぁると』や『こんくりーと』で覆われてしまった大地たちには、なかなかぼくのようなまねはできないからね。ぼくらはそれぞれつながっているから、ここ以外のこともよく知っているんだよ。君らのことも伝え聞いているし、そうそう、この前は君のおうちの近くにある『こうえん』の大きな木のおじさんとも話しをしたんだってね。」
「そんなことも知っているの?」
ムサシ君はびっくりしました。
ついこの前のことも、大地のおじさんには伝わっているようです。
「ああ、つながっているからね。どんなに楽しいことでも、どんなに悲しいことでも、全部話しが聞くことができるんだよ。」
ムサシ君はヒナちゃんと違って、大のお散歩好き。
いつもいつも似たようなところばかりのお散歩の時、この道はどんなところまでつながっているんだろう?って、思っていたんです。
それがこんなにすてきなところにつながっていたことを知って、彼のわくわくした気持ちがどんどん大きくなっていきました。
「ここよりもすてきなところはあるの?」
「あるそうだよ?ここよりももっとふかふかの草がいっぱいなところ、もっと木がたくさんあるところ、もっと水がたっぷりあるところ、君が見ていない世界はたくさんあるのさ。ほら、もっと広く周りを見てごらん。君がお話しをした木のおじさんと同じくらい、それよりももっと大きな木たちが、たくさん山に見えるだろ?そして、あの山の木よりも大きな木もある。」
「そんなにすごいところが?」
「そうさ。それに目の前に流れている川。それは海というところにつながっている。僕ら大地は、その海の下をもぐって、もっとずっと遠くの陸地にもつながっているんだよ。」
「世界って、本当に広いんだね!」
ムサシ君は、土手の上から山や川を眺めながら、世界の広さに驚いていました。
「でもね…。」
と、大地さんは、少しさびしそうにお話しを続けました。
「干からびちまって、水も何もない、砂や岩だらけになった大地もある。『にんげん』が垂れ流したいろいろなものが染みついちまって、草も木も生えなくなった大地もある。氷に覆われたきらきらときれいな大地も、だんだん氷がなくなってむき出しになってしまった大地もある。少しずつ、でも、どんどんおかしくなってしまう大地が増えているんだよ。」
「それって、全部『にんげん』のせいなの?」
「いや、そればかりではないけれどね。でも、『にんげん』も僕たち大地の上に立って生きている生き物。中でも一番器用な生き物だから、何とかしてくれないものかと、思っているんだよ。」
「そうだね。ぼくたちのおうちの家族みたいな『にんげん』たちがたくさんいればいいんだよね。」
「あの『にんげん』のお父さんと娘さんかい?そうかもなぁ。そう願っているよ。」
ムサシ君は、大地さんの願いが叶えられるといいなぁ、と強く感じていました。
「さぁ、今日はたっぷりここで遊んでおいで。」
「うん。ぼく、たくさん走ってたくさん遊ぶんだ!」
ムサシ君は、また元気よく走り出していきました。


最初は大はしゃぎで走り回っていたミカド君が、突然、走るのをやめて、大空を眺めました。
「広~い!空ってこんなに広かったんだぁ!」
すると、ミカド君にも話しかけてくる声が聞こえました。
「やぁ、こんなに広い僕を見るのは初めてかい?」
そうです。
青空さんの声でした。
「青空さん?こんにちは。ここの空って広いんだね!」
「え?僕はどこだっておんなじだよ?」
「だって、こんなに青空さんが広がっているのを、ぼく、見たことないよ!」
「ハハハ、そりゃそうだ。君のおうちの周りは『にんげん』が作った『たてもの』だらけ。だから、途中で見えなくなっているんだね。」
「そうだったんだ…。ねえ、青空さん。青空さんはどこまで広がっているの?」
「どこまでも遠くだよ。ここよりももっとふかふかの草がいっぱいなところ、もっと木がたくさんあるところ、もっと水がたっぷりあるところ、君が知らない見たこともない世界まで、どこまでも遠く遠く広がっているんだよ。」
すると、ミカド君の目はとてもわくわくしたものになりました。
「そんなに広いの?この世界のどこまでもどこまでも広がっているの?すごいなぁ!」
「でもね…。」
と、青空さんの顔に少し雲がかかりました。
「全部が全部、こんなに青くなれないんだ。」
「どうして?」
ミカド君は、青空さんのくもった顔を見て、少し悲しげに聞き返しました。
「それはね、例えば『にんげん』が出している『けむり』というヤツが、僕らの青さをさえぎってしまうんだよ。他にも、火を噴く山があってね、そこから出る灰が高く高く昇って、僕らの青さを見えにくくしたり、『さばく』という砂だらけの大地さんから風さんに飛ばされてくるたくさんの黄色い砂が、僕らをもやもやしたものにしたりするんだよ。」
「それってどうにかならないの?」
「そうだねぇ、中には『にんげん』がなんとかしてくれそうなものもあるんじゃないかな?」
「そうだよね!きっとどこにでもすてきな青空さんが見られる日が、きっとくるよね!」
「そう願うよ。さぁ、今日はたっぷり遊んでおいで。」
「うん!」
ミカド君は、また勢いよく駆けだしていきました。


走り回って疲れた3ワンきょうだいたち。
みんなそれぞれ聞いてきたお話しをしています。
「世界って広いのね。」
「この大地のおじさんも、どこまでもどこまでも続いているんだって。」
「青空さんだってそうだよ。」
するとミカド君は、以前、雨さんとのお話しを思い出しました。
「この目の前の川って、海まで続いているんだって。その海のお水がお日様にあたためられて雲になって、それがまた雨になって、この川になるんだって。そうやって一つにつながってるって!青空さんも大地のおじさんも、そして風さんも、そのつながっている輪の中にいるんだね。」
「そうね、そうなのね。」
「僕らにも、何かからつながっていて、そして何かに回しているものがあるのかなぁ?」
ムサシ君が考え込んでいる様子を見て、大地のおじさんが笑っています。
「ハハハハッ!もう立派につながっているじゃないか。ほら、君たちの足やしっぽをよく見てごらん。」
そう言われて3ワンきょうだいたちが自分の体を見回すと、おや?見たこともないようなものが、体のあちこちにたくさんくっついています。
「それはね、ほら、そこの草たちの子どもたち、『たね』だよ。君たちの体にくっついて、またどこかでそれを落としてくれれば、そこからまた草が生えるんだ。ちゃんとつながっているだろ?」
今度は風さんが話しかけてくれます。
「タンポポさんたちの綿毛なら、私が運んであげられるけれど、そういうものはあなたたちの役目なのよ。ねぇ、青空さん。」
「そう、僕の高いところから、風さんが運んでいる命もあれば、君たちが大地さんの上を走って運んでくれる命もある。ちゃんと一つのつながりの中に、君たちはいるんだよ。」
青空さんもにっこり笑って話してくれます。
大地さんが話を続けました。
「あそこに飛んでいるチョウチョたちやハチたちもそうなんだよ。花からみつをもらうかわりに、お花同士の結婚のお手伝いをしているんだよ。また、草を食べる動物もいれば、その動物を食べる動物もいる。草や動物はいつかは死んでしまうけれど、それは僕ら大地がちゃんと葬ったあとは、僕ら大地に栄養となって残るんだよ。その栄養がまた草を生やしている。僕ら大地も風さんも青空さんも、そして、この世界に生きている生き物たちも、ちゃんと一つの輪の中で命をつないで生きているんだよ。」
風さんが、また話しに続きます。
「そうね、あなたたちもその輪の中にいるの。いろいろな命をつないでもらっているおかげで、あなたたちも生きていられるのよ。いろいろな命に感謝しなくちゃいけないわね。そして、そのお礼として自分にできることをやるの。その『たね』をどこかに運ぶような、自分にできることを精いっぱいに。ね?」
最後に青空さんが言いました。
「そういう様子を僕がちゃんと見ているよ。君たちも『にんげん』も、そのつながりの輪の中でしっかりやっているかどうかをね。確かにあちこちでイヤなことが起きているこの星だけど、君たちのような生き物や、今何とかしようとしてがんばっている『にんげん』や、これからの子どもたちに、僕らは期待しているんだよ。」
そう言われて、3ワンきょうだいたちは目を輝かせて、そして、声をそろえて言いました。
「うん!がんばります!今日は本当にありがとう!また、また会いに来ますね。またお話を聞かせて下さいね!」
風さんは、うふっと笑って通り過ぎていきました。
大地のおじさんは、うんうんとうなずいていました。
青空さんはお日様といっしょに輝くように笑っていました。


3ワンきょうだいのすてきな1日。
3ワンきょうだいの楽しい1日。
今日は本当にすてきな1日。

きっと今夜はすてきな夢が見られそうですね。





それでは、明日が皆さんにとって幸せな気持ちいっぱいの1日でありますように。


おやすみなさい。













追記:
明日から4週間ほど忙しい日になる予定です。
つぶやきシリーズなど、長い記事を書く時間もななるかもしれませんし、あるいは毎日更新ということにはならなくなるかも知れません。
また、皆さんのブログへのご訪問やコメント返しにも滞りが生じるかも知れません。
なにとぞ、その点はご了承ください。


       










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この記事へのコメント

  • ばっかバッハ

    一番最後の、ふとんに埋もれているワンちゃんが最高でした。

    つぶやきシリーズで思うのですが、何気に環境とか食物連鎖といった、中学や高校の「生物」の知識が織り込まれているのが良いですね。
    2009年11月01日 20:35
  • ばっかバッハ様>
    コメント、ありがとうございます。
    ええ、いろいろ書いていると、書きたいことが数珠繋がりになってしまいます。困ったモノです。
    ただ、命をもらって命を繋いでいる、
    「いただきます」
    の食前の言葉は、大切にしたいと常々考えています。
    2009年11月01日 22:28
  • marippechan

    雄大なつぶやきシリーズでした☆
    子供たちにもこんなつぶやきが聞こえたらどんなに
    いいか。。。何気ない日常の中には大切な事がいっぱいあるんですもんね。。☆(^-^)
    3ワンコちゃんステキな1日でしたね☆
    2009年11月03日 00:10
  • marippechan様>
    コメント、ありがとうございます。
    快晴の下のノーリードでのお散歩、彼らも楽しんでくれたようです。そして、彼らもきっと何かを感じてくれたと思って、こんなふうに書いてみました。
    僕らも自然の中の一部。命あるものから命を繋いでいるのですから、もっともっと自然の流れというものを大切にしたいと思っています。
    2009年11月03日 00:55

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