ミカドのつぶやき

皆さん、こんばんは。

書ける時には一気に書こう!
てことで、今日の主人公は、そう、ミカド君です。
ミカド君は、このブログのトップに載せている画像の子。
「蚊取犬」って、彼のことなんです。
夏のある晩、夜中に僕の枕元で寝ていたミカド君。
プ~ンと飛んできた蚊を見て、いきなりパクッと!
本当に蚊を取って食べちゃいました。
芸達者なミカド君。
でも、最初は、ただかわいいだけのワンコ。
芸達者になったのには、いろいろ訳があったようです…。
ども。お部屋でスヤスヤ、ミカド君です。

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僕たちはいつの間にか新しい「おうち」の家族になっていた。
本当のお母さんと、知らないうちにお別れしちゃって…。
でも、お兄ちゃんが逃げ出して戻ってきたことがあってから、僕たちはようやく新しいおうちの家族になったんだ。
さびしかったけど、こわかったけど、温かい「にんげん」の「お母さん」の胸の中で泣いた日から、新しい“お母さん”の子に、そして、新しい家族の仲間になったんだ。
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だけど…。
僕は、別の「さびしさ」を、後から知ったんだ。

お姉ちゃんは、おうちの「にんげん」のすることを、いつも一番最初に覚えていた。
お兄ちゃんは、「にんげん」のお母さんのそばにくっついて、
「お母さんを守るのは僕なんだ!」
って、自分の役目を持っていた。
だけど、僕は、一番ダメな子。
物覚えも悪くって、びっくりすることやこわいことがあると、すぐに吠えちゃう。
「にんげん」のお母さんや、家族の「にんげん」に近づこうとすると、お兄ちゃんが守っているから近づけなかったり、お姉ちゃんが割り込んできたりする。
一番小さい弟だから。
僕が一番下なんだ。
何をするにも順番があって、僕は一番最後なんだ。

それにわがままだったんだ。
ご飯がおいしくないと、僕には食べられない。
だけど、お姉ちゃんやお兄ちゃんは、好き嫌いなく、ちゃんと食べる。
たくさん残したり、一口も食べなかったりすると、お姉ちゃんやお兄ちゃんが食べようとするし、時々「にんげん」にも怒られちゃう。

いつも「にんげん」は言うんだ。
“ミカドは、かわいいね!”
って。
でも、それだけ。
僕には他に何もない。
かわいいだけで、何もできない。
トイレを覚えるのも遅かったし、覚えてからも失敗ばかり。
おうちの「にんげん」のだれかを守れるような力もない。
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そうそう、お姉ちゃんやお兄ちゃんは、おうちを守ろうとして、何かを見つけたり、何かを聞きつけたりすると、すぐに吠えて、
「こっちへ来るな!」
って叫ぶんだ。
だから、僕も2人の後に続いて遅れて吠える。
役に立ちたかったから。
だけど、時々、「にんげん」に怒られた。
“ミカド、いつまで吠えてるの!?”
そうなんだ。
お姉ちゃんやお兄ちゃんは、おうちには危なくないって分かると、すぐに吠えるのをやめるけど、僕は2人のまねをして吠えているだけだから、最後まで吠えているのは僕。
うるさくしているのは僕。
役立たずの僕なんだ…。

僕は役立たず。
だから、可愛がられるけど、すぐに怒られる。
役目も何もない。
かわいいだけ?
だったら、オモチャのぬいぐるみでいいじゃないか!
この3人の中で、僕だけはいなくたって別にいいんだ…。

ある日、ベランダに出て、ひなたぼっこをしていた。
時々、知らない「にんげん」が見えたり、ネコ君が通り過ぎたりすると、お姉ちゃんとお兄ちゃんが吠えて、おうちを守ろうとして吠えている。
そして、相変わらず遅れて吠える僕は、すぐに「にんげん」に怒られた。
だから、ベランダのすみっこで、しょんぼり外を眺めていたんだ。

すると、風さんがやってきた。
「おやおや、みんなといっしょにいないと、冷たいじゃないの?何で1人で離れているの?」
「べ、別に…。」
「ふ~ん、じゃあ、あんたにだけ冷た~く吹いて、風邪を引かせてあげようか?」
「いやだよ、分かったよ!話すから、やめてよ!」
僕は風さんとお話をした。
かわいいだけで何もできない。
一番のろまで、一番役立たずなんだってことを…。

「何だい、そんなことかい。」
「そんなことって!僕はみんなの役に立ちたいんだ。一番になれることを見つけたいんだ!」
「役に立ちたいって、ちゃんとお役に立ってるじゃないの。」
「え?」
「ほら、かわいいってことだよ。」
「かわいいってこと?かわいいだけじゃ、オモチャのぬいぐるみといっしょだよ!」
「何を言ってるんだろうね、この子は。“かわいい”も立派なお役立ちだよ。」
「…どうして?言っている意味が分からないよ。」
「あんたがかわいいから、『にんげん』たちが喜ぶんだろ?ちゃんと喜ばせているんだから、それでいいじゃないのさ。」
「だけど!」
「オモチャのぬいぐるみと同じって言うんだろ?だったら、オモチャにできないことをすればいい。オモチャにできない、もっとかわいいところを見つけるといいんだよ。」
「オモチャにできないこと?」
「分からない子だねぇ。それもかわいいところかしら?ほら、あんたの足も首も頭もしっぽも自由に動かせるじゃないか、オモチャのぬいぐるみにそれができるのかい?」

「あ…!」

そうだった。
オモチャにないものを僕は持っているんだ!
自由に動かせるこの体。
この体を使って、「にんげん」を喜ばせることをすればいいんだ。
でも…、何をやるにもぐずな僕。
いったい何ができるんだろう?
「さあね、それはあんたがやってみることだよ。できないって最初から思ってちゃ何にもできやしないんだよ。なんだって、やってみなくちゃ分からないだろ?」
そう言って、風さんは通り過ぎていった。

この体でできること。
そして、「にんげん」を喜ばせること。
それが僕の役目。
あとはそれを自分で見つけるだけ。
…難しいけど、でも、風さんが言うとおり、やってみなくちゃわからない。
やってみることから始めよう!
風さんの言葉を聞いてから、少し元気になってきた。

その夜、おうちの中の一番小さい「にんげん」が、小さな丸い物をコロコロ転がして遊んでいた。
見ていて何だかおもしろかったので、ずっと見ていた。
見ていたら、何だかうずうずしてきて、その丸い物をつかまえようとしたんだ。
すると、「にんげん」がそれを楽しそうに見ていた。
“だったら、こんなこともできるかな?”
小さい「にんげん」は、僕にポーンと丸い物を投げてきた。
どうしよう?
よけようかな?
でも、間に合わない!
当たっちゃう!

思わず口でパクッと食いついちゃった!

それを見た「にんげん」は
“すごい!すごい!ナイスキャッチ!”
って言って、喜んでいた。

え?これが?
こんなことが?

それから何度も何度も丸い物が飛んでくる。
そのたびに、僕はパクッて食いついた。
何度か失敗したけれど、だんだんしっかりできるようになってきた。
「にんげん」はお姉ちゃんやお兄ちゃんにもやらせようとしていたけれど、うまくできないみたい。
お姉ちゃんは興味がなさそうだし、お兄ちゃんは落ちてからつかまえている。
僕にしかできないこと、ひとつ見つけたんだ!
こんなことで喜んでくれる!
こんなことでも、「にんげん」が笑って抱きしめてくれたり、なでてくれたりする!

そうか、風さんが言っていたのはこのことなんだ。
僕は家族を笑顔にできるんだ。
この体を使って、笑顔いっぱいにすることができるんだ!
オモチャのぬいぐるみにはできないこと。
それは、生きているからできること。
生きているかぎり、この体を使ってやろうとすれば何かできることが必ず見つかるんだ!


それからいろいろなことを覚えた。
蚊を捕まえることだってできるようになったし、オルガンの音に合わせて歌うことだってできるようになった。
そして、一番のお気に入りはこれ!

「にんげん」が言うには、「すらろーむ」っていうことができるようになったんだよ。
お散歩の途中の道路の脇にある、何本もまっすぐに立っている赤い「ぽーる」を、縫うようにして走るんだ。
この「すらろーむ」をすると、それを見ていたいろいろな「にんげん」が褒めてくれるし、笑顔になってくれる。

僕の役目は、みんなを笑顔にすることなんだ。
生きている、この体で、みんなを笑顔にできる!
そうすると、僕も嬉しくなる!


今日のお散歩の途中で、風さんに会った。
「おや?いい顔してるじゃないか?」
「うん!僕の役目が見つかったんだ!」
「そうかい、よかったねぇ!で、それはどんなことだい?」
「生きているからできること!そして、みんなを笑顔にできること!」
「フフフ、いいものを見つけたじゃないの。ね?同じかわいいことでも、できることっていっぱいあっただろ?」
「うん!」
「おやおや、あの時の顔とは全然違うねぇ。」
「そ、そうかな?」
照れながらそう言うと、風さんがにっこり笑って飛んでいった。
「今度、また見せておくれ。その、生きているからできることってヤツを。」
「うん!あの時は、ありがとう!本当にありがとう!」
風さんが行ってしまってそう言うと、「にんげん」のお父さんが話しかけてきた。
“今、だれとお話ししてたのかな?”
ふふっ、秘密だよ…!

画像



1時間12分で完成だぁ~。
面倒くさいから見直ししないで、公開します。
て、いつも見直ししてないけど…。
ミカド君は難しかった…!
そして、例によって長文、失礼しました。
おつきあい下さって、ありがとうございました。
これにて、我が家のワンコのつぶやきシリーズ、完結です!


それでは、明日が皆さんにとって生きている実感溢れる1日でありますように。

おやすみなさい。












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この記事へのコメント

  • marippechan

    ミカド君超カワイイ☆
    カワイイ事も立派な取り柄ですよ~~~☆☆
    3匹3様でステキな兄弟ですね(^^)
    やっぱり仲良しなんですね~♡
    微笑ましいな~(^-^)
    涅家に来れて幸せですね(^-^)-☆
    3部作完結お疲れ様でした~~!!(^^)/
    2009年10月13日 20:21
  • marippechan様>
    コメント、ありがとうございます。
    ようやく完結しました。
    いつも騒がしいけど楽しい姉弟です。
    むしろ僕らが彼らに来てもらったことを感謝したいくらいです。
    2009年10月13日 20:27
  • たけ

    かわいいなあ
    ビデオで時々見せる自信なさげで不安そうにちらちら
    見てくる目もミカドくんの性格からかな?
    うちの王子にも見習ってほしいもんです(-_-;)
    2009年10月14日 06:05
  • koji

    おもしろい!!

    ヒナちゃんの方は泣きそうになりました。

    芸達者のミカドくんに風さんの登場もよかったです。

    無責任なリクエストに答えて下さり、ありがとうございました。
    2009年10月14日 08:04
  • たけ様>
    コメント、ありがとうございます。
    ミカド君は僕の歩く速さに合わせようと、チラチラと僕を見るんです。ある意味、忠犬。あの子らしい優しさの表れかな、と思っています。
    2009年10月14日 08:17
  • koji様>
    コメント、ありがとうございます。
    感動していただいたようでよかったです。
    「風さん」が前2回に登場していたので、三門君の時にも登場させ、今度はアドバイスをしてあげる、という設定にしました。

    いえいえ、リクエストしていただいたお陰で、少し幅が広がったようにも思っています。ありがとうございました。
    2009年10月14日 08:20
  • トヨママです

    ミカド君・・・君はそのままで十分!!
    あの、愛くるしい上目づかいの目と~❤
    少し、遠慮しがちな? 仕草だけで・・・十分皆を癒してくれてるよぉ~~~~❤
    おばさんは君の事・・・ずっと~応援しているからね(^^♪
    (おばさんとわ。。。私の事です・・笑)
    2009年10月14日 10:44
  • トヨママ様>
    コメント、ありがとうございます。
    ミカド君もその言葉を聞いたらおお喜びでしょうね。でも、彼は本当に僕ら家族を一生懸命癒してくれます。もちろん、ムサシ君もヒナちゃんも、精いっぱいの誠意で僕らと接してくれています。
    家族である僕たちも、精いっぱい愛情を注いでいこうと決意しています。
    2009年10月14日 11:05
  • おのの

    犬が、蚊をパクッ!と喰いつくのって・・
    よくありますよね(゜Д゜)
    犬は、視力が弱いとか、
    白黒で、色がわからないとか聞いたことがあるのですが・・、
    うそぉ~ん!すごい動体視力じゃ~ん(^m^)
    2009年10月14日 16:54
  • おのの様>
    コメント、ありがとうございます。
    目の前で蚊を捕まえたところを見た時は、我が目を疑いましたが、それ以降も何度か捕まえていますので、なかなか目はいいようです。
    それとも匂いや音を頼りに捕まえたのかなぁ…?
    2009年10月14日 17:55

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