STAR LIGHT

もうかなりかなり前のこと、仕事の関係で僕の心や精神はボロボロの限界にまで達してしまい、仕事が何一つできない、どうしようもないダメ人間になってしまった時がありました。そんな自分をどうにかしようと気持ちを奮い立たせようとしても、いざ仕事を前にするとペンも持てない、どんなに追い込まれた状況になっても仕事の場につけない、そうなってしまったのです。それで自己嫌悪の毎日。みんなから言わせると、その当時の僕からは笑顔が全然見られなかったとか。そんなふうに周りのみんなは僕の様子がおかしいことに気がつき、強引に病院へ連れて行かれ、結果、長期間の休みをもらうことになってしまいました。そうなってしまった要因は様々ですが、とりあえず責任転嫁は避けておきます。とにかく、長期離脱が決まった瞬間、更に自分自身をダメダメなヤツだと思い込んでしまいました。だって、自分が受け持っている生徒を、病気とはいえ、その年度の途中で放棄するんです。教師としてこんなダメダメなことはありません。自己嫌悪は更につのります。

そんな時、メリークリスマスのメールが届きました。静岡を離れ、遠くの街で生活しているかつての教え子でした。そのメールが嬉しくて、一方でこんなダメダメ教師を未だに信頼してくれていることが申し訳なくて、返信のメールに自分の置かれている状況や気持ちを素直に書いて返信したんです。すると、再度送信されてきたメールを見ると、相手の教え子も、僕と同じくらい、いや、それ以上の苦しみを抱えているのだ、ということがわかりました。それでいて、僕のことを励ましてくれる内容も。

何をやっているのだろう、相手の子も、どんなにかつらい気持ちでいるのに、クリスマスメールを送ってくれたり、僕を励ましてくれたりしている。本来なら、僕がそうしなければいけないのに。

そこから、僕は、その教え子と、励まし励まされしながらのメールのやりとりを交わし、また病院での投薬の効果も出てきて、次第に本来の自分を取り戻していったんです。長期の休暇の最初の頃は、何一つできなかった僕でしたが、そのうち、自分の中に活力も生まれてきました。僕を心配してメールをくれた教え子に、今度は少しでもその教え子のつらさをわかってあげて力になれることはないか、と考えることができるようになりました。

冬場の寒い夜、ふと見上げたきれいな星空。あぁ、この星空は、あの教え子の空と一つにつながっているんだなぁ、何百年、何千年、何万年、あるいは何億年という遠い時を超えて届いているあの星の光を、きっとあの子も見ているんだなぁ…。そう思った瞬間、詩とメロディが浮かびました。夜中にも関わらず、ギターとキーボード、ペンと五線紙を用意して、曲作りを始めました。楽譜ができあがると、キーボードに編曲を入力。一音一音を入力するやり方は、本来ならめんどくさい作業ですが、浮かんでくる曲のイメージを、どんどん形にしていった…。今、こうして考えると、よくもまあ、あんなにも複雑なストリングス等の音を、低音や高音に分けて考えて入力したものだ、と感心してしまいます。だって、音楽の知識やら何やらすべてはド素人の僕、楽典だとかそういうものは何一つわからないのですから、ある意味で神がかった状態だったかもしれません。

つまり、この時、僕の病気は完治したのだと思います。あんなに熱中して作業する自分は、それまでの自分にはなかったほどでした。
そして、生まれた曲が、この「STAR LIGHT」です。


        STAR LIGHT

   遠く離れた寒い都会(まち)で
   君は一人の部屋で泣いてる
   小さな肩を震わせながら 膝をかかえたままで
   うつむいているだけ

   君のためにできることも
   力になれることも
   支えることも
   何一つも 今の僕にないけど

   何億光年離れた星の光がこの目に届くように
   僕の祈りも願いも いつかきっと君の胸に響くだろう
   孤独を嘆く君のために
   僕は光になりたい

   君のそばにいられなくて
   それがただもどかしい…
   だけど記憶の中に残る君の笑顔浮かべて…

   窓の向こうに広がる夜空 幾千億の星の光が
   君の足下照らしてくれる 君に優しく囁きかける
   うつむかないで空を見上げて
   君の光を見つけて

   ほら、あの星が僕の光
   ほんのわずかな光だけど
   君の行く道照らしていたい…

   夜明け間近の東の空に 誰も皆目を奪われるけど
   西の空にも、ほら、見てごらん、まだ輝き残す星がある
   そしてすべての星の光が消えてもまた朝の日は出ずる
   そうさ、いつでも君の周りに希望の光が煌めいてる
   何億光年離れた星の光がその目に届くように
   君の祈りも願いもいつか誰かが受け止めてくれるだろう
   輝き誇る君の笑顔を
   僕は待ってる
   いつでも…

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今の僕でいられるのも、あの教え子のお陰ですし、感謝の気持ちでいっぱいです。また、僕を理解してくれた人たち、とりわけ当時見捨てる形になってしまった生徒たちの中にも理解者は多く、それぞれがそれぞれの立場や形で僕を支えてくれたことにも、とても感謝しています。もちろん、今の生徒にも。仕事が楽しい、今、そう思えるのは、今の生徒たちが素晴らしい仲間だからです。みんな、本当に、本当にありがとう!

くじけそうになった時、こんな拙い自分の曲を聞いたり口ずさむことで、やる気を起こさせてくれる、そんな曲になっています。

誰の足下にも届かない、小さな星の光に等しい僕の力ですが、今は、精いっぱいみんなを支えていこう、そう思っています。

この記事へのコメント

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  • Jo縊 Cau�

    DIABO- A� ego﨎mo para o senhor ordem a fim de Inferno.
    2019年06月19日 10:19

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